
離婚後の財産分与(ローン付不動産の分与) 野口敦子
2013/08/19
先日、妻が夫に対して離婚後の財産分与を求めていた事件(調停)が無事解決しました。この事件の最大の争点となっていたのが、婚姻後購入した自宅不動産をどのように評価して財産分与に反映させるかという問題でした。
この不動産(土地・建物)は妻にも5分の1の持分があるものの、ローン(現在も返済中)は夫の単独名義でした。妻は、この自宅を出る形で別居が始まり、夫は自宅に現在も住み続けています。別居時点の土地・建物の市場価格は、いわゆるオーバーローンの状態ではなくプラスが出る状態でした。
しかし、夫側は、不動産購入時、土地の購入資金の大部分を夫の両親が支払っているので、土地については夫婦共有財産とはならず、共有財産は建物部分のみで、建物だけの価値を捉えると、オーバーローンの状態であり、分与すべき財産はないと主張していました。
結局、これまで支払ってきた夫婦で支払ったローンの額の半額を夫が妻に分与し、妻は持分を夫に分与するという方向で調停が成立しました。早期解決のため、多少金額的に譲歩しましたが、合理的な財産分与ができたのではないかと思います。
弁護士 野口敦子(兵庫県弁護士会明石支部)