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福知山市花火大会の爆発事故について(4)  佐藤健宗

2013/09/03

 

 福知山の爆発事故については、今朝のNHKニュースでもかなり詳しい報道が行われました。事故の原因については特に目新しい報道はありませんでしたが、福知山市の消防の担当者が、夜店の火災(爆発を含む)対策については盲点になっていたと話していました。確かに、消防法3条には次のような規程があります。
「消防長、消防署長その他の消防吏員は、屋外において火災の予防に危険であると認める行為者又は火災の予防に危険であると認める物件若しくは消火、避難その他の消防の活動に支障になると認める物件の所有者、管理者若しくは占有者で権原を有する者に対して、次に掲げる必要な措置をとるべきことを命ずることができる。」
 問題は、夜店におけるガソリン携行缶の取扱が、火災の予防に危険であると認めることができたかである。この判断はそれほど容易ではなく、過去の火災や事故の事例、夜店や露店における一般的な取扱例、それぞれの場所の地理・気象・雑踏状況などの条件などを総合的に斟酌して判断しなければなりません。

 

 

 また昨日、福知山市花火大会の件で電話がありました。

 ひとつは福知山市内の方で、明石歩道橋事故での遺族会結成の経緯について教えて欲しいという電話でした。これについての概要は、下記の原告団のホームページに記載していますが、詳しくは明石の事故のご遺族に直接聞かれるのがいいと思い、ご遺族をご紹介しました。遺族会や被害者の会のたちあげは、あくまでも被害者(犠牲者のご遺族や負傷者)の意向と自主性を大切にして、慎重の上にも慎重を重ねていかなければなりません。

http://www.omoi.jp/index.html

 

 もう一つは地元の新聞社の記者からの電話です。これは被害者が、市や主催者からどの程度の賠償(前回のブログでも書きましたが、「補償」ではなく)を受けられるかという質問です。聞くところによると、被害者は病院入院中の治療費についても、市から何の賠償も受けていないようです。地元の記者さんは、福知山の爆発事故が明石の歩道橋事故と似ているのでコメントが欲しいということでしたが、私にはそんなに似ているとは思えません。似ているのは、花火大会で事故が起きた点だけで、明石の場合は雑踏警備が不十分であるために雑踏事故が起きました。これに対して福知山の場合はガソリンの取扱ミスで爆発事故が発生し、多くの観衆がやけどを負ったという事故です。事故の背景となる状況が似ているだけで、過失の内容はまったく違う訳です。

弁護士 佐藤健宗(兵庫県弁護士会明石支部)

 

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